マルキ・ド・サド『恋の罪』:「フロルヴィルとクールヴァル、または宿命」について
毛利美穂に対する質疑応答
→NO.021「マルキ・ド・サド『恋の罪』:「フロルヴィルとクールヴァル、または宿命」について」
質問
匿名希望:今回は作品の内容についてのご論ではなかったのですが、内容面で気づかれたことなどはありましたか? ディケンズとの関係についてはどうお考えですか?
発表者:このサドの作品を読んでいて、真っ先に思い出したのがディケンズ『荒涼館』でした。「エスタの物語」と「フロルヴィル嬢の身の上話」という構成上の問題だけでなく、本文中にある「ある晩、心優しい愛すべき妻は、夫のそばで信じられないほど陰気なイギリス小説を読みふけっていた。それは、その頃たいへん評判になっていた小説だった。」という個所から、ディケンズとサドの関係を考えずにはいられませんでした。ディケンズがサドの作品を読んでいたという確証はないのですが、サドが本文中に出した「イギリス小説」の存在を考えつつ、ディケンズとの関係を考えていくのはおもしろいかと思っています。
匿名希望:構成についてのレポートですが、構成そのものについての説明があまり書いてありませんし、比較作品をもっと出した方がよかったのではないでしょうか?
発表者:ご指摘、ありがとうございます。確かに、構成についての説明はわざと省いていました。しかし、その説明があったほうがわかりやすいし、比較材料が多ければよかったと思います。今後、気をつけたいと思います。
感想等
匿名希望:このたびのご論(レポート)は、作品の内容ではなく、作品の構成・手法がどのようなものであるかというものでしたが、次回は、是非内容について検討していただきたいと思います。
発表者:ありがとうございます。今回のレポートでは内容までは言及しませんでしたが、興味深い作品なので時間があれば内容についても調べてみたいと思います。
発表者から一言
貴重なご意見ご感想、ありがとうございました。今回は、内容よりも作品の構成や手法についての論でしたが、この基本をもとに、今後も検討を重ねていきたいと思います。
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